画像の遅延ローディング(Lazy Loading)は、Webサイトを高速化するにあたって重要なテクニックです。この記事では、画像の遅延ローディングの基本的な説明と、メリットについて解説します。
遅延ロードとは?
画像の遅延ロード(Lazy Loading)とは、ユーザーが実際に必要とするタイミングまで画像の読み込みを遅らせることにより、Webサイトの初期ロード時間を短縮するテクニックです。
特に、ECなどの画像数が多いサイトでは、すべての画像を一度に読み込もうとするとパフォーマンスの悪化につながるため、非常に重要なテクニックといえます。
遅延ロードの3つのメリット
ページの高速化
ページ表示時のタイミングでは不要な画像をロードしないことで、表示速度が改善し、ユーザー体験の向上に繋がります。
SEO対策
サイトの初期ロード速度は、Google が重視している指標の1つであり、初期に不要な画像を遅延ロードさせることによって、SEOの向上に寄与します。
インフラコスト削減
トラフィックの大きいWebサイトにおいては、不要な画像を配信しないことで、サーバーの負荷を削減することができます。特に、AWSやGCPなどのクラウドサービスを使っている場合、インフラコストの削減につながる可能性があります。
実際の事例
実装方法
実装方法はシンプルで、img タグに loading 属性を lazy で指定することによって実現可能です。
<img src="image.jpg" alt="..." loading="lazy" />
注意点とデメリット
遅延ローディング自体は非常に有用な技術ですが、すぐに表示したいような重要な画像、例えばLPのトップ画像などに設定してしまうと、かえってユーザー体験を損なう可能性があります。また、設定が適切でないと、Google のクローラーに認識されず、SEO上デメリットとなることがあります。
このように、不適切な実装をしてしまうと、コンテンツの表示遅延や、検索エンジンによるコンテンツの認識不足を引き起こす可能性があります。また、遅延ローディングされる際は画像最適化をあらかじめしておくことが重要です。
画像最適化の重要性については以下の記事で紹介しておりますので、参考にしてみてください。
また、WordPress を利用している場合、バージョンによってはデフォルトで遅延ローディングをサポートしている場合があります。この場合の注意点として、即座に表示されてほしい重要な画像も遅延ローディングしてしまう可能性があるため、この場合は loading="eager"
を付与することで回避しましょう。
まとめ
画像の遅延ローディングは、Webパフォーマンスの最適化やユーザー体験の向上のために重要な手法です。効果的に実装することによって、Webページの離脱率などの数値改善につながることも多いため、ぜひ取り入れてみてください。
コメント